社会の公器、責任果たす 新聞大会で震災特別決議 R35
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社会の公器、責任果たす 新聞大会で震災特別決議


 日本新聞協会主催の第64回新聞大会が18日、新聞、通信、放送各社の代表らが出席し、京都市東山区のホテルで開かれる。信頼される報道機関であることに力を尽くすなどとする大会決議を採択するのに加え、東日本大震災を受けて、今回は初めて特別決議も採択。社会の公器としての責任を果たすことを誓う。

(中略)

◇新聞大会決議全文

 日本経済は慢性的な財政危機を脱することができず、国内産業が疲弊するなか、戦後最高の円高に苦しめられている。東日本大震災と福島第1原発事故がもたらした甚大な被害は、国中を大きな不安で満たした。人々は日々の生活と将来に希望が持てないでいる。

 われわれは、この国難に際し、ジャーナリズムの公共的な使命を心に深く刻み、政治、経済、環境など多角的な視点から、日本が進むべき道を読者に提示し、未来への展望を切り開いていかねばならない。

 今後も読者に寄り添い、人々から信頼されるメディアであり続けるよう全力を尽くすことを誓う。

◇新聞大会特別決議の要旨

 2011年3月11日、日本は大震災と大津波に襲われ、原子力発電所の重大事故に見舞われた。被災地の人々が耐え、全国からさまざまな機関やボランティアが駆けつけ、新聞も使命を果たすべく、残されたあらゆる手だてを駆使して報道を続けた。

 取材・執筆し、紙面を作り、印刷し、配達する。当たり前のことが極めて困難になった。避難所では届けられた新聞をむさぼるように読む被災者の姿があった。「新聞を必要としている読者のために」。新聞に対する大きな期待をあらためて感じた。「新聞の原点」があった。

 復旧復興の道のりは長い。いまだ収束しない原発事故は、過去の経験ではとらえきれない課題と、それを冷静に乗り越えていく知識、情報を求めている。新聞は誠実で的確なパートナーでありたい。

 未曽有の大災害に、すべての新聞人が発揮した使命感と遂行の力をあらためて分かち合おう。今なお続く震災との闘いの中で、真に読者の視線に立った、社会の公器としての責務を果たし続けることを誓う。〔共同〕

社会の公器、責任果たす 新聞大会で震災特別決議
2011/10/18 11:43
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E3EAE2E2E78DE3EAE3E2E0E2E3E39F9FE2E2E2E2

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