岩手県宮古市田老(たろう)地区と同県陸前高田市、仙台市の3カ所で実施した被災者300人アンケートでは、長期にわたる避難所生活が、どのように変化したかを1カ月ごとの時間の経過と合わせて聞いた。
足りなかったものや困ったことは、地震発生から1カ月目(3月11日~4月10日)では、3地点のいずれも水、食料、衣類という生活に不可欠な物資の回答が多かった。
2カ月目(4月11日~5月10日)に入ると、不足して困っていることに「プライバシー」の項目が急増した。3地点とも30%以上を占め、3カ月目(5月11日~)は陸前高田で54・0%、田老で44・6%と高い割合を占めた。
2カ月目以降は要望も多様化した。「現金がなくて困る」と回答した割合が増加。仙台では「電化製品」のほか、読書やテレビ、パチンコなどの「娯楽」がないとの意見もあった。
被災者の体調の変化についても聞いた。震災直後は風邪や肺炎など呼吸器系疾患を訴える人が多く、いずれの地点も1カ月目は回答者の半分以上にのぼった。
2カ月目からは、強度のストレスや鬱病などの症状を訴える人が目立つようになった。地域的な特徴としては特に田老で3カ月目に入り、強度のストレスを感じる人が26・3%と3地点中で最も多くなっている。(以下略)
東日本大震災3カ月 避難長期化「プライバシーがない」急増 被災者300人アンケート
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110611/dst11061108560008-n1.htm
- 関連記事
-