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【日経・春秋】高速無料化、過疎地のマイカー依存度をさらに高めかねない


(前略)沖縄自動車道の通行料金が6月にも平日は再び有料になる。政府の無料化実験の対象路線だけれど、通勤時の渋滞が激しくなり、県が見直しを求めたそうだ。交通量が増えれば仕方ない面もあるが、高速道路での事故も増えているらしい。沖縄に限らず、トラックやバス業界などは無料化に強く反対している。

▼沖縄を唯一の例外に、政府は無料化の継続・拡大を決めた。拡大といっても相変わらず地方の細切れ路線だけだから、経済効果はおぼつかない。「休日1000円」のような割引制度も平日に広げる。財源面の不安など一切、お構いなしの大盤振る舞いである。それでも人気が高まらない点が民主党の誤算だろう。

▼政府は近く、交通基本法案を国会に提出する方針だ。鉄道やバス路線の廃止が進む過疎地などで車を運転できない高齢者などの足を守る狙いがある。法案の目的は結構だが、その地方でマイカーへの依存度をさらに高めかねないのが高速の無料化だろう。だれかこの党の政策を交通整理してくれないものだろうか。

春秋 2011/2/22付
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE0E1EAE0EBE3E6E2E0E0E2E0E0E2E3E39F9FEAE2E2E2;n=96948D819A938D96E08D8D8D8D8D

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